糖尿病でダメージは全身に及ぶ
血糖が高いと健康診断で要検査となっているのに、症状がないからと放っておく方もいます。
でも糖尿病は血糖値が高いという事だけが問題ではなく、その後に全身へのダメージがあることが何よりも怖いことなのです。
放置したことで起こる合併症はまさしく、全身至ところに及びます。
この病気に本当の怖さをしっかり理解しておくべきです。
高血糖状態が長く継続すると、全身に血管障害が起こってきます。
血管は体中に張り巡らされているため、ダメージが全身に及ぶのです。
中でも命の危険性を伴う脳梗塞と狭心症・心筋梗塞はいきなり発生するものなので、早急に医療機関での治療が必要となります。
このほかに、糖尿病性腎症、感染症、神経障害、網膜症などがあります。
腎症になりかなり進んだ状態であれば人工透析が必要となります。
体に大きな負担をかけることになりますし、透析は週3回、1回4時間から5時間という時間が必要な治療となりますので、仕事を失う事もありますし、生活に大きな支障をきたす合併症となります。
透析をしないと生きていけない体になるという事は、この合併症も命に係わる大きな病という事になります。
網膜症も目の血管障害の一つですが、失明原因の第1位とされている恐ろしい病です。
このほかにも白内障や緑内障などの合併症になってしまう方も多いです。
視力が落ちるばかりではなく、失明の危険性が高くなるのですから、やはり糖尿病は放っておくべき病気ではありません。
神経障害は知覚神経や運動神経に障害が起きます。
手足がしびれる、痛い、こむら返りを起こす、眼筋麻痺となる、手足の感覚がマヒするなどの障害が起きます。
自律神経にも支障をきたし、のぼせたり立ちくらみを起こす、下痢を起こしたり便秘になったりを繰り返す、異常な汗をかく、このほか男性機能にも障害を起こします。
血糖が高い状態が継続すると、血管障害によって血液の流れが悪くなりますし、免疫機能の低下を引き起こします。
虫歯や歯周病にかかりやすくなったり、かぜをひきやすくなる、膀胱炎になりやすいなど、たくさんの症状が出てきます。
このように、糖尿病のダメージは全身に及ぶのです。
こうした病が次々に起る事のないように、治療をしっかり受けることが必要なのです。