インスリン不足

薬局で糖尿病診断をしよう

全国の糖尿病患者数は、2013年厚生労働省調べで約950万人と発表されています。
また予備軍まで入れればなんと1100万人といいますのでこれは驚くべき数値です。
この病気は初期段階では症状がほとんど出ないため、初期段階で高血糖となっているのを知る手段は「血液検査」が必要となるのです。
企業で強制的に健康診断を行っている方は自分の健康状態を把握する事が出来ますが、健康診断を受けない方は、早期発見ができないという事になります。

早期発見が何よりも重要となる糖尿病の検査を、検査を受けていない人を対象として「薬局」で「無料」で受けてもらおうという取り組みが糖尿病診断アクセス革命というプロジェクトです。
この取り組みは簡易検査を無料で、しかも薬局で、時間も短時間で受けることができる画期的なプロジェクトとして話題になりました。

この取り組みを行ったのは、東京都足立区と徳島県内の薬局20店舗です。
なぜ徳島と東京都足立区に限定されたのか?というと、それぞれに理由があります。
東京都足立区の場合、国民健康保険加入者の中で75歳未満の糖尿病患者さんが2008年から2012年まで5年も連続して最多となってしまっているのです。
そのため、まず足立区の薬局からこの取り組みが始まりました。

徳島県の場合は、2009年から2013年というこれもまた5年も連続して、糖尿病による死亡率が全国1位という結果が出てしまっていたのです。
そこで、この取り組みを導入し、この病気の早期発見を行っていこうと徳島県が指定されたというわけです。
これまでの検査では、徳島と足立区で3000人がこの簡易検査を受けて、予備群とされる人が12%、この病気であることが否定できないという方が16%にものぼりました。

足立区では筑波大学とNPO法人ADMS、足立区薬剤師会の共同研究として、徳島県では筑波大学と徳島文理大学の共同研究としてこの取り組みが行われていますが、このプロジェクト、ぜひ、全国に広まっていってほしいと感じます。
糖尿病の早期発見、そして合併症のリスクを減少させる素晴らしいプロジェクトです。


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