糖尿病とコントロール
糖尿病は何より合併症が怖い病気です。
網膜症や脳疾患、心臓や腎臓の疾患、また神経疾患など全身に症状が起こる可能性があり、時に命を落とす危険性のある合併症も発症します。
そのため、糖尿病の治療はなんといっても血糖をうまくコントロールするという事が重要になります。
糖尿病から腎症や網膜症などの合併症になってしまったら、その合併症事態を糖尿の治療で改善する、治すということはできません。
合併症になる前にしっかり日々の生活を見直し、食生活を管理し、薬などを利用してコントロールしていくことが大きなポイントとなるのです。
血糖についてのコントロールは、指標と評価があります。
空腹時の血糖値が160mg/dl以上、また食後の血糖値が220mg/dl以上、HbA1c(NGSP)が8.4%以上という数値が継続されると合併症などのリスクが高くなります。
このHbA1cというのはヘモグロビン・エイワンシーといいますが、血管内の過剰なブドウ糖と赤血球のタンパクヘモグロビンが結合したグリコヘモグロビンの仲間です。
この数値が高いということは血液内に余計な糖が多い状態、高血糖の状態という事になります。
血糖コントロールの「優」とてもいい状態は、空腹時血糖が80から110未満、食後2時間血糖値が80から140未満、HbA1cが6.2未満です。
これらの数値が上がっていくほど血糖コントロールが出来ていない状態ということなので、できれば優、良(空腹血糖110から130未満、食後2時間血糖値140から180未満、HbA1cが6.2から6.8)にもっていきたいわけです。
血糖をコントロールしていくためには、適正体重を維持するという事も目標となります。
血糖コントロールについては、適正体重からBMI「体格指数を」だして目安としています。
体格指数「BMI」は体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求められます。
例えば身長158cm、体重54kgの方の場合、54÷1.58÷1.58=21.631で、BMIは約22ということなので、正常(普通体重)となります。
このBMIが25以上になると肥満(1度)となりますので、この数値が正常、普通体重になる様に体重コントロールを行っていくことが必要となるのです。
こうしたコントロールをしっかり行う事で、将来の合併症リスクを減らすことになります。