インスリン不足

糖尿病とは糖代謝異常のこと

自覚症状のない糖尿病は、判明した時にはすでにひどい状態で、お薬が即必要だったり、重篤な合併症となってしまったりと見逃してしまうと大きな病気につながる可能性のある病です。
合併症は脳、心臓、腎臓、神経、目、手足など全身に及ぶため、全身症状で苦しむ患者さんも少なくありません。

そもそも、糖尿病になるのはなぜか?というとその原因は遺伝的要素があったり、生活習慣が起因していたり免疫に問題があるなど様々です。
でもこの高血糖状態を作り出してしまうのは、糖代謝異常という状態に陥っているからなのです。

インスリン作用が不足することで高血糖状態になるのがこの病気です。
通常、健常者の場合、空腹時血糖値、つまり血液中のブドウ糖の濃度は110mg/dL以下です。
食べ物を摂取すると膵臓のβ細胞がインスリンを分泌しだいたい2時間程度で空腹時のレベルに落ち着くといわれています。
でもインスリンが不足したりインスリンへの抵抗性が高くなると食後の血糖はもちろんのこと、空腹時の血糖値ですらも高くなってしまうのです。

1型の場合、β細胞が破壊されインスリンが不足し高血糖という状態になります。
2型の場合、インスリンの分泌の低下によって体内で糖の利用が出来なくなり高血糖となります。
この場合、遺伝的要素が強くでてきます。
このほかにも他の病気や条件等が伴い発症する型がありますが、いずれも糖代謝がうまくできない異常な状態となっています。

糖尿上になると尿検査で糖が多く検出されます。
これは糖代謝以上によってブドウ糖がうまく代謝されず、体内に余ってしまう事で尿にもブドウ糖が出てくるのです。
通常ブドウ糖は食べ物などによって体内に摂取されるとエネルギーに変化するはずです。
でもインスリン不足などの状態になってしまう事によってブドウ糖がうまく代謝されなくなっているため、エネルギーに変換できず、だるさ、疲れなどの症状も出てくるのです。

糖代謝異常を治療するのが糖尿病の治療です。
糖代謝異常が継続すれば命に係わる、また一生の健康を左右する合併症との戦いとなってしまいます。
初期段階で発見し、治療をしっかり行う事がとても重要です。


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