糖尿病と日常生活
1型糖尿病の場合、インスリンの分泌がほとんどないという状態になるので、インスリン注射をしながら血糖コントロールを行っていくことが必要となりますが、2型の場合、生活習慣が大きく起因している場合が多いため、食事療法、運動療法、そして薬物療法を基本として症状に合わせて治療を行っていくことになります。
ただ、生活の中で糖尿病だからこそ注意しなければならないことがあります。
糖尿病患者の方にとても多いお薬の副作用として低血糖があります。
経口血糖降下薬などの量を間違えてしまった、食事の時間がかなり遅くなってしまったり、食事の量が極端に少なかった、などが理由で低血糖となってしまう事があります。
低血糖になると脳にブドウ糖が不足してしまうため、冷や汗やふらつき、手指のしびれ、異常な眠気、頭痛などの症状が現れます。
このような状態にならないように食事時間、食事の量などをむやみに変更しない、服薬の時間を守るなどが必要になりますが、低血糖になってしまったらブドウ糖を含む飲料水などを摂取します。
外出時こうした低血糖の為の飲料水がない場合、飴や砂糖をなめるなどで対応できます。
外出の際にはこうした緊急時用のものを常備しておきましょう。
糖尿病で治療を行っている方が風邪など何らかの病気が原因で食事量が激減してしまうと血糖値がいきなり減少し低血糖を起こします。
この場合、お薬の量などの変更をしなければならない場合もあり、医師への相談が必要です。
熱や下痢、食欲不振などの状態があるようなら医療機関を受診し、医師に相談しましょう。
血行障害や神経への障害など手足、末梢部分に異変をきたすことも多いのが糖尿病の特徴です。
神経障害が進むとしびれから無感覚となってしまい、熱い、冷たいという感覚が無くなってしまう事もあります。
こうなるとお風呂の温度がかなり高くても足を入れたときに気が付かずやけどをしてしまう事があります。
アイロンなどが足に接触していても気が付かずかなり深いやけどを負ってしまうという事故もあります。
そのため、お風呂に入る場合には、温度の確認をしっかり行う、アイロンなどの利用の際には十分気を付けることが必要です。